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2009年08月24日

「沖国大ヘリ墜落事故から5年」普天間飛行場問題シンポジウム

米軍ヘリ墜落事件から5年 ②



2009年8月15日。。。

「沖国大ヘリ墜落事故から5年」普天間飛行場問題シンポジウムが宜野湾市主催、沖縄国際大学協力で行われました。
(後援:県内マスコミ各社)


 沖縄YWCAのメンバーがこの講演に出席しました

 今日はこの報告をご紹介したいと思います。


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 はじめに主催者である宜野湾市市長、そして沖縄国際大学学長のあいさつがありました。

 その後約15分にまとめられた「米軍ヘリ墜落と宜野湾市民大会」のビデオが放映されました。


 それを受けて、9月12日に開催された市民大会を振り返りつつ、5人のパネリストによるパネルディスカッションが行われました。


 パネルディスカッションのテーマは―沖国大ヘリ墜落から5年をむかえて―


 パネリストは宜野湾自治会長、沖縄国際大学教員、当時取材をした新聞記者(二名)、そして市長でした。(コーディネーターは沖縄国際大学教員の方)それぞれの立場から米ヘリ墜落当日の様子やその後の経過を話されました。

 特にヘリが墜落した沖縄国際大学教員の方は、事故に直面した学生の様子や事故をきっかけに動いた大学、学生の取り組みについて語っていました。
 

「沖国大ヘリ墜落事故から5年」普天間飛行場問題シンポジウム






 パネリストの方々のお話の中で衝撃的だったことをいくつか挙げます。

・「こんなことは聞いていないよ」米上院議員も驚く市民の住宅地に隣接して存在する米軍基地
 伊波市長が普天間基地返還を訴えて訪米訪問し、上院議員と会った際に見せた普天間基地上空写真(宜野湾市作成の普天間基地に関するパンフレット)を見ての第一声。アメリカの上院議員であっても、普天間基地の現状を知らないことに驚きました。市長の訪米訪問に同行した新聞記者は、アメリカの政治家、国民にも沖縄の基地のことが伝わっていないと話していました。



・「泥沼化させているのは沖縄じゃないか」―新聞記者が聞いた政治家たちの内心

 これは米軍ヘリ墜落事故の後に東京支局に赴任した新聞記者が聞いた政治家たち声だそうです。基地の危険性を認識している他県の政治家であっても、選挙の際票に結びつきにくい事柄を国会で議論しようという人は少ない。沖縄にある基地の問題は、沖縄で取り組むことであると矮小化されてしまう。政治家、官僚が動かなければ、国は動かず、当然アメリカにも伝わらない。悪循環にあるといいます。



・「政治家の言葉を鵜呑みにしてしまう新聞記者(も少なからずいる現状)」―情報を媒介する新聞記者の諸問題に対する認識度の差

 移動のローテーションが早い全国紙の新聞記者の中には、担当分野と深く関わる前に移動してしまうこともあり、実感があっての自分の言葉(私的感情を反映させるという意味ではなく)として残らないこともあるそうです。(*感想*~米軍基地の存在しない地方の地元紙であると、記者の認識(もしくは新聞社の情報発信の優先順位)によって情報が伝えられる可能性に格差があるかもしれません。同様に沖縄に身近でない問題〈原子力発電所、公害による病気など〉は、意識して情報収集しないと気づかないこともあるわけです)





 最後に事故から5年経過し、基地変換に向けてどうするべきか意見が出されました。
 一部を紹介したいと思います。


・事故を風化させず、当時のことを伝えていく。
  (市民レベルのシンポジウムを開く、節目ごとに共通認識を確認する)


・沖縄で声を上げ、政治家をそして国を動かしていく。
  (声の力を過小評価してはならない、県民の結集した思いが届くと政府は動く。
          ――2007年の教科書検定問題において検定意見を
             覆した例を挙げていた。)




 講演会の感想ですが、、、

 パネリストの一人が「横の連携と縦のアプローチを重ね、複合的にやっていくことが方策の一つ」と話されました。

 市民が協力してここぞという時に声をあげ、縦の存在である市町村の首長や知事、国会議員に訴えかけ国を動かしていく…一人ひとりが主体者であるということを改めて感じました。

 「少数意見は大に呑まれてしまう」と声を出すことをためらってしまうのですが、「結集した市民の声は力がある」ことを信じて、言葉で対話していきたいと思いました。


「沖国大ヘリ墜落事故から5年」普天間飛行場問題シンポジウム



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Posted by 沖縄YWCA at 07:00│Comments(0)米軍基地
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